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ベトナムの水事情

トリハロメタンと水道水。発がん性の恐れがあるとされるこの物質を、煮沸で無くすには100℃で50分以上沸騰させる必要があります。

日本でしばしば話題にのぼる、水道水に含まれる塩素の問題。日本では、水道水中の塩素自体は、非常に厳しい水道法で濃度を人体に有害にならない数値に抑えているため、それ自体が身体に悪影響を及ぼす事はありません。

東京都水道局は、下記の様に回答しています。

質問;塩素による消毒方法は安全なのでしょうか。


回答;
 塩素は水道水を消毒するために入れるものです。病原菌等に対しては消毒効果がありますが、人に対しては影響はありません。
また、WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドラインによると、塩素のガイドライン値は5mg/Lとされています。このガイドライン値は、生涯にわたり水を飲んでも人の健康に影響が生じない濃度を表しています。
東京都水道局では、残留塩素濃度を水道法で定められている0.1mg/L以上、水質管理目標設定項目の目標値である1mg/L以下を蛇口において常に確保できるように管理しています。

参照:東京都水道局 水道水の安全性について

塩素の濃度に関して、日本の水道水は厳しい基準のもと安全性が守られています。ですが、もう一点しばしば気にされる「トリハロメタン」という物質があります。

問題なのはこのトリハロメタン(クロロホルム)が、発癌性があるかもしれない物質として、IARC(国際がん研究機関)の「Group 2B」に選別されているということです。

IARCが発表している、人に対する発ガン分類は

Group 1:発がん性がある
Group 2A:恐らく発がん性がある
Group 2B:発がん性の恐れがある
Group 3:発がん性を分類できない
Group 4:恐らく発がん性はない

ちなみに、同じグループにはコーヒーも含まれていて、確かなデータは現状とれていないところですが、何にせよ「トリハロメタン」に気をつけておくことに越した事はない・・というところです。

日本の水道水のトリハロメタンに関して、東京都水道局は、下記の様に回答しています。

質問;水道水には、トリハロメタンが入っていると聞いたのですが心配ないですか。


回答;
 川などの水には、植物が枯死し、分解したときにできる腐植質や都市排水などの中にある有機物質が含まれています。水道水をつくる過程で塩素処理を行うと、これらの物質と塩素が反応してトリハロメタンができます。東京都の水道水中に含まれるすべてのトリハロメタンの量は、水質基準値以下であり安全性に問題はありません。
なお、水質基準は、生涯にわたり連続して摂取しても健康に影響が生じない水準をもって、基準値が設定されています。

参照:東京都水道局 水道水の安全性について

ですが、このトリハロメタンに関して実は知っておきたい知識があります。それは、

トリハロメタンは煮沸する事で増える ということ。

正確には、100℃に熱するまで増え続け、10分以上の煮沸でその数値を減らしていきます。最終的にトリハロメタンを完全に無くすには、50分以上の煮沸が必要となります。

沸騰だけさせていれば安全、という事はないので、その点十分に注意してください。

それでは、日本から話をうつして、ベトナムの水道水事情にうつります。
ベトナムは南北に長く、都市によって一概に言えない面はありますが、水道水に含まれる塩素については2種類の見解があります。(どれも正式な情報ではなく、またベトナムの情勢は常に変化しているため、この2種類の見解の信憑性はないのが現状です。)

1.ベトナム(ホーチミン)では、日本の10倍の塩素が含まれているという見解

2.逆に、塩素による消毒がなされず、汚染された水がそのまま水道水として流れているという見解

どちらの見解にしても、ベトナムの水道水をそのまま飲む事はおすすめしません

そして、煮沸を行えば安心して水道水を飲めると考えるのもおすすめできません

旅行中、お仕事中、ベトナムでお水を飲む際には十分気をつけてください。市販のミネラルウォーターを飲むことで回避するか、塩素、トリハロメタンを除去する事のできる浄水器を選んで、安全な飲み水を飲む様にしてください。

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時間:平日9:00~17:00

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